代表戦の為に、各国代表選手がチームを離れる中。
日本代表に選出されなかった長谷部クンは、ケルン戦後の二連休を終えて、フランクフルトでトレーニングを再開しています。
フランクフルトの地元紙では、長谷部クンが日本代表に選出されなかった事を、多少の驚きと共に報じています。
Hasebe und Kadlec: Internationale Abstinenz:Frankfurter Neue Presse
Unfreiwillige Pause für Kadlec und Hasebe:op-online.de
Überraschender Trainingsgast:Frankfurter Rundschau
(Frankf
urter Rundschau
より)
翻訳サイトの訳によると。
長谷部クン自身、招集されなかった理由はわならないけれど(そりゃそうでしょう、アギーレ監督が、呼ばなかった選手の話はしなかったんですから)。
自分の体にとっては、良かったという事と。
やはり、代表チームでプレーする事は誇りであると、そう語っています。
記事では、9月の代表戦の際には、アギーレ監督から招集されたものの、膝の問題で代表チームを離脱した事が書かれていて。
今回招集されなかったのは、その膝が原因では?と推測されています。
先日もご紹介しましたが、ハノーファーが、クラブ所属の日本人選手二人について、日本代表に招集されなかった理由をTwitterで発表するという事がありました。
クラブ側にしてみれば、各国代表選手を多く抱える事は、各選手のコンディション調整も難しく、ひいては、チームコンディションにも影響を及ぼしてしまいかねませんが。
それ以上に、所属選手が国際試合で活躍すれば、その選手やクラブも注目され、様々な面でメリットもあるという事でしょう。
特に、長谷部クンは、長くナショナルチームのキャプテンを務めていましたから。
期待も大きいのかもしれませんね。
その長谷部クン、昨日は午前中、軽い練習を行った後、午後5時から行われたゲルマニア・エークハイムとの練習試合は、ベンチで見学・・・となりました(笑)。
その時の様子、地元紙の写真と、カメラマンの千葉さんのツイートでどうぞ。
(カメラマンの千葉格さんTwitter
より)
本日はフランクフルトの練習試合に行きましたー。ケルン戦から中2日ということもあり、長谷部さんはメンバーに入らず、監督とも同じベンチでスタッフ陣と共に観戦。乾選手は後半から出場でしたー。
(カメラマンの千葉格さんTwitter より)
長谷部クン、ベンチの端に座って、もう完全スタッフ状態(苦笑)。
今にもピッチの選手に、あれこれ指示を出してそう・・・(な位の貫禄があります・笑)。
ノラさんがコメント欄に書かれていましたが。
この試合は、特に長谷部クンが無理をして出なければならないような試合ではないので。
長谷部クンは、膝のコンディションを考慮して欠場、という事だと思います。
以前も書いたかもしれませんが。
恐らく、まだ、毎試合終わるごとに、痛みや腫れは、多少なりともあると、私は思っています。
なので、毎回、リーグ戦からリーグ戦の間の約1週間で、膝を休めつつ、再び試合に臨めるコンディションに上げていく、という事の繰り返しなんだと思います。
この状態がいつまで続くのかはわかりませんが。
これだけの大きな代償を払って、無理をして、昨季のリーグ最終戦に出場し、その後のW杯に出場したんですからね・・・。
せめて、その想いが報われていればと、いまだに残念でなりません。
さて、その練習試合は、フランクフルトの勝利。
乾後半から出場、長谷部はメンバー外
長谷部誠と乾貴士のアイントラハト・フランクフルトは10月7日、下部リーグのゲルマニア・エンクハイムとテストマッチを行い4-0で勝った。乾は後半から出出場、長谷部はメンバー外だった。
フランクフルトは14分にキッテルが先制弾を挙げると、30分にピアソンが追加点。その4分後にはオチプカのゴールで3-0とし、前半を折り返す。後半は攻めながらも81分の1点止まりとなったが、4-0で快勝した。
(ブンデスリーガ公式サイト)
後半から出場した乾クン。
地元紙の写真を見ると、ゴールに迫っている写真もあったので、恐らくシュートチャンスもあったと思うのですが。
残念ながら、ゴールとはならなかったようです。
乾クンにとっては、こういう試合一つ一つ、大事にしていきたいところですね。
そんな乾クン、昨季はフランクフルトのチームで出場機会を失い、非常に苦しんでいましたが。
今季は、ほぼ全ての試合で、スタメンに名を連ねる程の好調ぶり。
その理由について書かれたコラムがありましたので、内容を一部抜粋してご紹介しますね。
半年前と状況が一変
飛び跳ね、笑い、また跳ねる。ハンブルクのスタジアムへ遠征してきたファンの前で、アイントラハト・フランクフルトの選手たちは数分間にわたり肩を組み、腕を取り合い喜び合っていた。9月28日に行われたブンデスリーガ第6節ハンブルガーSV相手の劇的な2-1での勝利は、いまいちな今季のスタートに光をもたらすものだった。
お祭り騒ぎの中心に、2人の選手がいた。乾貴士と長谷部誠である。アイントラハト(ドイツ語で「協調、団結」の意)の一員だという気持ちが高まったことだろう。2人は「ニッポン・コネクション」の列にも加わったのだ。この10年で、ここマイン川のほとりでは稲本潤一、高原直泰という日本人選手がプレーしてきた。
(中略)
乾をサポートしながら、長谷部も信頼を獲得
戦術的な理由からハンブルガーSV戦では先発しなかったが、ドイツの財政的に首都の役割を果たすこの街で、乾は2度目のチャンスを有効に活用した。その成功には、おそらく長谷部も鍵となったはずだ。
長谷部は乾のとてつもなく大きなサポート役となっている。そのために日本代表のキャプテンが買い求められたわけではないが、指揮官はこうした前進をまさに望んでいた。「おそらく彼らは互いに助け合える。乾は長谷部にフランクフルトの街を教えて、長谷部は乾のピッチ上での成長を手助けする」とシャーフ監督は話している。
このプランは、完璧に奏功した。現在ドイツで最長の経歴を誇るサムライは、ピルミン・シュヴェーガーの完璧な後継者となった。その「背番号6」は、開幕前にホッフェンハイムへと移籍していた。長谷部はその柔軟性をフランクフルトに買われ、あらゆる監督にとって信頼できるお気に入りの選手になる。守備の仕事もできるし、中盤の中央でも攻撃的な位置でもプレーが可能だからだ。ボルフスブルクでは右サイドを主戦場として、2009年にはこのフォルクスワーゲンのクラブでドイツを制している。
ヨーロッパの舞台も視野に
W杯出場の経験も持ち、ブンデスリーガの成熟したプロフェッショナルである長谷部は、乾を引っ張り上げるのみならず、チーム全体に新たなクオリティーをもたらしている。シーズン前からシャーフ監督は、「移籍の成功に満足だ」と自信をうかがわせていた。技術的にユーティリティー性があり、国際的にも素晴らしい経験を積んでいる選手を獲得したのだから、当然のことだろう。長谷部は高品質の象徴なのだ。
長谷部本人も新天地でリーダー役となることを望み、ワシをロゴにいただくクラブとともに、再びヨーロッパの舞台に挑戦したいことだろう。シーズン序盤こそ不安も見えたが、アイントラハトは成功を取り戻しつつある。
第7節までを終え、フランクフルトは5位につける。ヨーロッパのカップ戦出場権も、十分に視野に入っているが、そのためには必要なものがある。長谷部と乾が波のないパフォーマンスの披露を継続することである。ファンで埋まったスタンドの前で、ヨーロッパのパーティーを楽しむために――。だが、まだ長い道のりが待っている。
(スポーツナビより抜粋)
記事には、乾クンが長谷部クンのサポートを受けて輝いているとありますが。
実際は、乾クンが同じピッチにいる事で、長谷部クンも生きてくると、私は思っています。
乾クンは、長谷部クンの意図を汲んで、長谷部クンが出すパスに反応出来る選手ですからね。
二人の相乗効果で、チームの安定を図っていって欲しいと思っています。
長谷部クンだけではなく、選手達は、ヨーロッパの舞台への挑戦を、目標に掲げているようですが。
確か、クラブの当初の目標は、一部残留だったと記憶しています。
とにかく、しっかりとしたチーム作りをして、地に足をつけて、堅実に、少しずつでも勝ち点を積み重ねていけるチームになって欲しいと。
昨日、シャルケのケラー監督解任
のニュースを聞き、そう切実に思いました。
ケラー監督が、ウッチーを信頼し、無理せず、怪我からの回復をじっくりと見守ってくれたように。
シャーフ監督は、長谷部クンを信頼し、膝のコンディションを考えながら、試合への起用を配慮してくれています。
乾クンにとっても、シャーフ監督は、自分の良さを引き出してくれ、再びチームでの居場所を与えてくれた監督です。
万が一にも、チーム成績不振によるシャーフ監督の解任などという事が起きないように、頑張って欲しいと思います。