日本時間の今朝行われた、コンフェデ杯グループリーグ最終戦、対メキシコ戦。
日本代表は、残念ながら、コンフェデ杯での初勝利を、勝ち点を得られる事が出来ず、3戦全敗という結果で終わりました。
長谷部クンは、出場停止でしたが、ピッチの外から、一体どのような想いでこの試合を見ていたのか。
そして、試合終了後、どのような想いを抱いたのか。
語ってくれる時がくると良いな・・・と、思っています。
さて。
メキシコ戦については、選手達の試合後のコメントが、この試合の全てを物語っていると思いますので。
そちらをご紹介したいと思います。
こちら⇒チームの「格」を感じた3連敗…本田「勝ち方が分からない」:ゲキサカ
アジアと世界の差…今野「0-2ならどん底に落ちていた」:ゲキサカ
(ゲキサカ
より)
[6.22 コンフェデレーションズ杯A組 日本1-2メキシコ ベロオリゾンテ]
何も残せなかった。結果にこだわった大会で3戦全敗。MF本田圭佑(CSKAモスクワ)は試合後、報道陣の取材に応じ、自分自身の課題、チームとしての課題についてとうとうと語った。
「コンパクトにできているときは日本の良さを出せるけど、間延びしたときに、どうしても個の差が出る。組織で戦えることは証明できたけど、個で試合を決定づけるプレーが少なかった」
立ち上がりこそ前線からのプレッシャーがハマり、試合の主導権を握った。しかし、徐々にペースが落ち始めると、メキシコはボールポゼッションの中にシンプルなロングボールも織り交ぜながら日本の守備陣に圧力をかけた。全体が間延びし、中盤にスペースが空くと、日本らしいパス回しは影を潜め、逆にメキシコに流れが傾いていった。
「こっちが元気で、コンパクトに戦っているときはいいけど、間延びしたときに、こっちは3人、4人で(攻撃に)行けないのが現状」。数的優位をつくるために、サイドや後方からのサポートを待たないと決定機をつくれない日本に対し、メキシコは一人、2人の高い個人能力で確実にゴールに迫る。
「一言で言うと、個。ゴールに持っていく力という意味で、日本は横につなぐ力はあるけど、前に持っていく力はメキシコより劣っていた」。攻撃陣としての課題を挙げると、「俺はDFの個もクローズアップするべきだと思っている」と切り出し、今度は守備陣の課題に言及した。
「(最終ラインが)どうしても下がるし、向こうは蹴ったボールが(前線で)おさまる。(高い位置からのプレッシャーで)ハメて、(ロングボールを)蹴らせているつもりでも、そこをつぶせない。苦し紛れのボールなのにそうなる」
日本の組織的な守備を無力化する個の力。それが、試合の流れを決定づけた。「DFの個というのは、体格差もあって攻撃陣の個よりも難しいのでは?」。報道陣がそう指摘すると、「そういう面で見れば難しいけど、小さい体でいい守備をしている国もある。そういう事例もある」と一蹴。そうした個の集合体がチームとなり、「格」が生まれると本田は言う。
「このレベルで、この緊張感の中でやってこそ、自然と『格』が上がっていく。自信の差が『格』になる。百戦錬磨というか、イタリアはあんなにバテていても勝つ。負けられないプライドがある。僕らは練習でやったことを100%出そうとしている。でも、勝ち方が分からない。あれだけ圧倒しても、向こうが勝つ。点が取れない。そこが『格』」
代表チームとして公式大会に参加する機会は限られている。だからこそ、個のレベルで「もっと高いレベルのチーム、高いレベルのリーグでプレーするべきだと思う」という持論は揺るがない。そして、それは自分自身も同じだ。
「いい体勢で、いい条件下でボールを持てば、やれるシチュエーションもあった。それを90分やるのが超一流。そこは僕の課題」。0-3の完敗を喫したブラジル戦でも、前を向いて仕掛けたときにはチャンスをつくれた。しかし、その回数が少ない。「現状は8割、9割? もっと低い。8割、9割できれば、合格点だと思う」と言い切る。
「個人的にはシンプルで、どういうチームに行こうが、(CSKAモスクワに)半年、残留しようが、やることは分かっている。相手も必ず間延びする時間はある。そうなったときに役割を果たせなかった。でも、果たせている時間もあった。もっと死ぬ気で、覚悟を持って取り組む必要がある」
今夏、セリエAのミランが本田の獲得に乗り出すと現地紙で大々的に報じられるなど、その去就に注目が集まっている。ビッグクラブへの移籍――。それは本田自身が何年もの間、待ち望んできたことだ。「ビッグクラブに行けば、あと1年で少しは成長できるか?」。そう聞かれると、「少しじゃない。計り知れない成長が待っている」と強調した。「僕は環境先行型。今までもそうだった。そのステップに行けるかどうかは分からないけど、チャンスがあると思って8月まで待ちます」。1年後のブラジルW杯で借りを返すために。本田はさらなる飛躍の時を待っている。
(ゲキサカ)
(ゲキサカ
より)
[6.22 コンフェデレーションズ杯A組 日本1-2メキシコ ベロオリゾンテ]
最後の1点に救われる思いだった。1-2の敗戦で3連敗。DFリーダーであるDF今野泰幸(G大阪)は「0-2で終わるのと1点返して終わるのとでは違う。1点返したのが救い」と攻撃陣に感謝し、「0-2ならどん底に落ちていた」と素直な胸の内を語った。
3試合で9失点。世界を相手に、守備の課題をまざまざと突きつけられた。「個人能力もあるし、組織もまだまだ成り立っていない。一つ2つポジショニングのミスがあっても、アジアならカバーしたり何とかなっていた。でも、このレベルになると、一つ2つポジショニングミスがあったらやられる」。アジアと世界の差を思い知らされた。
2つの象徴的なシーンがあった。前半40分、日本の右サイドからDFトーレスにクロスを上げられると、2列目から飛び込んだMFグアルダードにフリーでヘディングシュートを許した。「俺が(サイドに)つり出されて、中がフリーになった。俺がつり出されなければよかったのか、だれかがカバーできればよかったのか。そういうポジショニングミスでやられる」。このシーンはポストに救われたが、2度目は許されなかった。
後半9分の失点シーン。メキシコは大きなサイドチェンジで左サイドに展開。グアルダードにはDF酒井宏樹が対応したが、ゴール前にクロスを上げられると、中央でFWハビエル・エルナンデスがフリーになっていた。DF栗原勇蔵と今野の間を突かれ、ヘディングシュートがゴールネットを揺らす。「ボランチが見るのか、(栗原)勇蔵が見るのか曖昧になっていた」。一瞬でも隙を見せれば、確実に失点につながる。それが「世界」だった。
「日本は個で守るのではなく、11人で守るチームだし、11人で攻めるチーム。一つのポジショニングミスもあったらいけない。ボールのある位置に応じて11人が動いて、穴を開けないことが大事になる」
組織で守り、かつ個の能力も高める。MF本田圭佑は「DFの個もクローズアップするべきだと思っている」と言ったが、今野も「それはDF陣みんなが感じていること」と同意する。
「1対1もそうだし、危機管理能力もそう。大丈夫だろうと思わずにしっかりポジショニングを取る。細かいところにこだわらないといけない」。アジアではなく、世界で戦ったからこそ得ることができた経験。それを1年後のブラジルW杯で生かすことができれば、“プレW杯”での3戦全敗という結果も意味を持ってくる。
(ゲキサカ)
本田クンの、「勝ち方がわからない」という言葉。
今野クンの、「0-2ならどん底に落ちていた」という言葉。
2人の正直な感想に、このコンフェデ杯で痛感した世界との差を、ひしひしと感じます。
いえ、2人だけではなく、ザッケローニ監督をはじめ、日本代表の選手達全員が。
このコンフェデ杯での厳しい結果を受け止め、これからの1年、粉骨砕身しなければ、来年のブラジルW杯でも、結果は出ないでしょう。
でも、そんなこと、監督や選手自身が一番良くわかってるから。
きっと、大丈夫。
これからの1年の、各選手の成長を、楽しみにしていたいと思います。
また、今回の結果を受けて、ザッケローニ監督の解任論を声高に叫ぶ方もいらっしゃいますが。
私は、これまでのザッケローニ監督の、代表チームへの貢献度は、計り知れないものがあると思っていますので。
ザッケローニ監督には、W杯まで、ずっと指揮を執って貰いたいと思っています。
ただ。
監督自身、既に公言していた通り、コンフェデ杯後の日本代表メンバーは、一度白紙に戻して。
チームに新たな風を吹き込みつつ、世界と戦えるチームを作って行く事になります。
一つ、コラムをご紹介したいと思います。
こちら⇒ザックジャパン、今こそ変化の時:Yahoo!ニュース
(前略)
アルベルト・ザッケローニ監督は、非常に流れを大切にする監督だ。歴史豊かな国からやって来た指揮官は、伝統を重んじる日本に合っているのかもしれない。だが、その保守的な姿勢が停滞につながることもある。
この試合でも試合途中から敷いた3-4-3など、布陣の変更は確かに影響は大きいことだろう。
相手にも、そして自分たちにも。
チームづくりに多くの時間を避けない代表チームにとって、新たな戦術を浸透させるのは簡単なことではない。何より、この試合の途中での採用が十数分にとどまった事実が、3-4-3浸透の難しさを証明している。
だからこそ、交代選手の有効活用が経済的なのだが、うまく使った例はこれまで決して多くない。直近ではイタリア戦が“好例”だ。同点だった79分、ハーフナー・マイクが投入されたが、一番の武器である高さが活かされるでもなく、戦い方の変化も生まれなかった。結果、勝ち越し点を献上し、勝ち点1もするりと手からこぼれた。ハーフナーは、「特徴を活かしてほしいですけど…、頑張ります」と控えめに語るだけだった。
メキシコ戦の中村の効果も、チームとして準備を整えていたものではない。中村は、自身の活かし方は周囲も分かってくれているというが、あくまで選手間での相互理解を基盤としているようだった。
こうして、日本のコンフェデ杯は幕を閉じた。貴重なワールドカップの予行演習は、勝ち点を挙げられないままに終わってしまった。
ブラジル戦では、世界トップとの差を痛感させられた。イタリアでは、善戦以上へと届くためには足りないものがあることを痛みとともに学んだ。小さくない落胆。身にしみた世界との距離。残り1年。変化を起こすのに、今ほど絶好の機会はない。
コンフェデ杯終了後には新たなスタートが待つと、すでに指揮官自身が宣言している。何かを手に取る時には、何かを手放さなければならない。さらなる成長のために、安定を捨てることはできるだろうか。
この試合で先発した栗原勇蔵は、これまで出ていた選手の尻に火をつけることはできたのかと問われると、少し間を置いてから語った。
「そうしないとだめだと思う。きっかけのようなものがないとダメだけど、リセットというか、それをきっかけとしてチャンスをつかんでいかないといけないと思う」
大きな成長曲線を描くには、安定よりも刺激の方が経済的だ。
指揮官が常に繰り返す「勇気」の重要性。自身が体現する時だ。
(Yahoo!ニュースより抜粋)
ザッケローニ監督の覚悟が、今後の日本代表の命運を左右します。
大英断を下すことが出来るのかどうか、注目したいと思います。
約1年にわたるW杯アジア最終予選を戦い抜き、過密日程でのコンデフェ杯。
監督や選手、代表スタッフの皆様には、本当にお疲れ様でした。
もしかしたら、帰国の際には、浮かない表情になるかもしれませんが。
ブラジルの地での借りは、ブラジルの地でしか返せません。
来年、ブラジルから帰国する時には、監督や選手全員が、最高の笑顔を浮かべている事を信じています。
その為に、私も、これまで以上に、長谷部クンと、選手達を、代表チームを、応援したいと思っています。
頑張れっ、長谷部クン!!
頑張れっ、日本代表!!